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Grammy受賞アーティストのT-Painが、7月25日に行われたTwitchライブ配信の中で、2025年2月に投資会社HarbourView Equity Partnersへ自身の音楽カタログを推定1億ドルで売却した理由について語った。

T-Painはこの決断の背景について、Spotifyをはじめとするストリーミングサービスがアーティスト本人の許可なく楽曲の価値を目減りさせてきたと指摘。何よりも家族、とりわけ子どもたちの将来を守るためにこの売却を選んだと説明した。

「音楽業界に子どもたちの将来を委ねるつもりは一切ない。自分が残りの人生を送るのに、どれだけの金額が必要かは正確にわかっているからね」

今回の契約には、パブリッシング権(作詞・作曲に対する著作権管理権)に加え、一部のマスター音源権(録音物そのものに対する権利)も含まれている。しかしこの契約は、一度きりの売却で完結するものではない。

近年、米国の音楽業界ではアーティストが自身の楽曲カタログを投資会社やファンドに売却するケースが相次いでいる。Bob DylanやJustin Bieberなども同様の取引を行っており、ストリーミング時代の不安定な収益構造から離れ、まとまった資金を先に受け取る手段として定着しつつある。HarbourView Equity Partnersは、こうした音楽資産への投資を専門とするファンドのひとつ。

2025年11月に放送されたShannon Sharpeによるポッドキャスト番組「Club Shay Shay」への出演時の発言によれば、この契約にはT-Painが今後制作する、映画やCM向けの楽曲スコアやジングルなど、収益化可能なコンテンツに対する権利もHarbourView側に帰属する条項が含まれているという。つまり単発の金銭取引というより、今後も続いていくパートナーシップとしての性格が強い契約だと言える

「このカタログには、長年の努力、創造性、そして忘れがたい瞬間の数々が詰まっている」
「この新たな章にワクワクしているし、HarbourView Equityと手を組んで、自分の音楽のレガシーを守っていけることを嬉しく思う」

Auto-Tuneを駆使したサウンドでHip-Hop/R&Bシーンに独自の足跡を残してきたT-Pain。今回のカタログ売却は、彼が築き上げてきた音楽的遺産を長期的に守るための一手として位置づけられている。