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The Fat Joe Showに出演したHip-HopアイコンのRalph McDanielsが、映画「JUICE」にてBishop役をDiddyが演じたがっていたことを明かした。「JUICE」はRalph McDanielsが初めて映画コンサルトプロデューサーとして携わったものだった。Queen LatifahやRed AlertなどのHip-Hopアーティストを映画の出演者として呼び寄せた。2Pacが最初にキャスティングされたが、彼の役の座を狙うラッパーがもう一人いたようだ。

1992年の名作映画「JUICE」で2Pacが演じたBishopは、これまでのラッパーの演技の中で最も素晴らしく、最も高く評価された演技のひとつとされている。「JUICE」の主役を務めた2Pacは、その後、映画「Poetic Justice」、「Above the Rim」等に出演し、さらに幼なじみのJada Pinkett Smithと共演した「A Different World」でも注目を浴びるようになり、俳優としてのキャリアをスタートさせることになった。しかし、Video Music Boxの創設者で文化史家のRalph McDanielsによれば、DiddyのBishop役に対しての興味次第では別の主役があったかもしれないとのことだ。

Ralph McDanielsはラッパーのFat JoeとInstagram Liveで『映画「JUICE」の撮影が開始される少し前に、Diddyは自らがプロデュースとして携わる映画「Strictly Businees」を撮っていたんだ。でもすぐに、Diddyはその映画から外されてしまったんだ。』と回想する。するとそのタイミングで、Diddyから『Ralph、今「JUICE」を撮影しようとしているよね?Bishop役をやりたいんだ。脚本を見たんだけど、あの役は俺にぴったりだ!』とRalph McDaniels言われたとこと。しかしその時点で、もうBishop役は決まっていて、『2Pacがキャスティングの候補とされていだんだ。」と伝えると、Diddyは「いや、俺はハーレム出身なんだ、ちょっと考えてみてくれ。あの話の舞台はニューヨークのハーレムだろ。あの役は俺だって。』っと引き下がったんだ。

最終的にDiddyがこの役のオーディションを受けることはなかった。当時、映画関係者からの彼の評判は散々で、映画制作から外されてしまった過去があった。Ralph McDanielsは、この映画のプロデューサーがDiddyの出演に前向きであった話を聞いて、実際にプロデューサーに会いに行って、Diddy起用の感触を確かめたのを覚えていると語る。でも残念ながらプロデューサーの反応は絶対に無理そうな感触だったとのこと。『Diddyは「Strictly Business」から解雇されたばかりだし、彼のことは知っている。彼ではこの役は務まらない』と言われたんだ。その回答を経て、Ralph McDanielは『これはもう無理だ』と悟ったと当時を振り返る。

公開から30年近く経つHip-Hop映画として、もはや伝説となった「JUICE」にこんな裏話があったとは驚きだ。