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2018年8月3日、ペンシルベニア州ピッツバーグ出身のMac Miller(本名:マルコム・ジェームズ・マカーマック・マッコーミック)が5枚目のスタジオアルバム『Swimming』をWarner Recordsからリリースした。1992年1月19日生まれの彼は、ピッツバーグのスクワーリル・ヒル地区で育ち、15歳の頃から音楽制作を始めた。2010年代前半からインディペンデントなミックステープリリースで頭角を現し、「Best Day Ever」「Donald Trump」などで若いファン層を獲得。アルバムを重ねるごとに音楽的な深みを増し、本作はその円熟の頂点に位置するとも言われる。

『Swimming』はMac Miller自身がプロデュースの多くを手がけ(Dev Hynesや9th Wonderなどとのコラボも含む)、ジャズ・ソウル・サイケデリックが混ざり合う独自の世界観を構築した作品だ。グラミー賞の「Best Rap Album」にノミネートされたこのアルバムは、彼の音楽的成熟を高らかに示す傑作として批評家から高い評価を受けた。

アルバム名「Swimming」が示すように、本作は溺れそうになりながらも水面に浮かんでいることへの意思を表現している。先行シングル「Self Care」のMVでは、棺桶の中に生き埋めにされながら脱出する衝撃的な映像が、彼の精神的な葛藤と再生への意志を象徴していた。

しかし『Swimming』のリリースからわずか1か月後の2018年9月7日、Mac Millerは自宅でフェンタニルとコカインの混合物による急性薬物中毒で死去した。26歳だった。遺作となったこのアルバムに込められた「浮かんでいたい」という意志は、その後のあまりにも悲しい結末とともに、多くのリスナーの心に深い余韻を残し続けている。

2026年8月3日でリリースから8周年を迎える。

▶︎ Mac Miller – “Self Care”(2018)

Christian Weber監督による本MVは、Mac Millerが棺桶に生き埋めにされ、そこから自力で脱出するという衝撃的な内容だ。後から振り返れば予言的とも受け取れるこの映像は、彼が自らの内面の闇と真剣に向き合い、もがきながらも光へ向かおうとしていたことを伝える。彼の死後、このMVは世界中で何億回もの再生を記録した。

▶︎ Mac Miller – “Small Worlds”(2018)

『Swimming』のリード・シングル。穏やかなサマー・ソウルのビートの上に、日常の小さな幸せと内なる孤独が混在する繊細なリリックが乗る。Mac Miller最晩年の心象風景をもっとも美しく表現した一曲として、多くのファンが彼を偲ぶ際に真っ先に挙げる楽曲だ。