Pharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)が先日受けたメディアのインタビューにおいて、今年3月に従兄弟のDonovan Lynch(ドノヴァン・リンチ)が警察に射殺された事件について言及し、現在アメリカに住む黒人が抱えている問題について自身の見解を述べた。
3月26日(現地時間)深夜、アメリカ・バージニア州バージニア・ビーチで3件の銃撃戦が相次いで発生。1件目の銃撃は集団内での口論が原因で発生し、死亡者は出なかったが、この事件に関与した3人が逮捕された。2件目の事件では、たまたまその場に居合わせた女性が銃撃戦に巻き込まれて死亡。後にこの女性が人気リアリティ番組『Bad Girls Club(バッド・ガールズ・クラブ)』に出演していたタレントのDeshayla Harris(デシャイラ・E・ハリス)であることが判明する。そして3件目に起きた事件で、Donovanは警官に射殺されている。彼は享年25歳だった。当初警察はDonovanが拳銃を振りかざしていたために発砲したと主張していたが、この警官が着用していたボディーカメラが何らかの原因で作動していなかったため、真相は不明のまま。これらの事件では合計8名が負傷し、2名が死亡した。
Pharrellはこの事件の直後、自身の『Instagram』に「彼らの命が失われたことは、計り知れないほどの悲劇でした。僕の従兄弟のDonovanはあの事件で射殺されてしまいました。彼はいつも人を励まし、光のように明るい人柄でした。僕の家族、そして他の犠牲者家族にとって、透明性、誠実さ、正義がもたらされることが何より大切です」と投稿。そして先述の取材では、Donovanの葬儀を振り返り「とても苦しかったです。Donovanの死に方は悲惨でした。葬儀では、ただただ自分の感情に押しつぶされてしまって、思ったようにスピーチができませんでした」と語った。さらに、話はアメリカにおいて黒人であることがどのような意味を持つのかにまでおよび、彼の見解について語った。「それは非常に重い“重力”のように感じます。その“重力”はあらゆる規則や規制、法律の中に存在し、(私たちの)選択肢を制限しています。私たちが食べているもの、市場に出回っているもの、壊れた教育システムなどからそれが分かるでしょう。もしDonovanが白人だったら、何度も拳銃で撃たれた挙句、翌朝まで路上に放置されることなど無かったでしょう。しかし、私は今回の出来事をきっかけに、物事が変わるかもしれないという希望を持っています」