朝の4時44分に目が覚め、妻Beyoncéのマイクを借りて書き始めたというエピソードから始まったこのアルバム。TIDALとSprintの限定配信という形でリリースされた『4:44』は、発売からわずか5日でRIAAプラチナ認定を受け、Billboard 200で初登場1位を獲得した。
「金持ちラッパー」が初めて心の中を開けた日
プロデュースを全面的にNo I.D.に委ねたこのアルバムは、Jay-Zがそれまでのキャラクターを脱ぎ捨て、夫婦関係の危機、黒人の資産形成、父としての責任という極めて個人的なテーマに真正面から向き合った作品だ。「The Story of O.J.」では人種と経済格差を、「4:44」ではBeyoncéへの謝罪と後悔を赤裸々に歌った。批評家からは「Jay-Z史上最もパーソナルな作品」と絶賛され、第60回Grammy Awardsでアルバム・オブ・ザ・イヤーにもノミネートされた。
代表作 Music Video
▶︎「The Story of O.J.」(2017) アニメーションを使ったMVで、人種・お金・黒人コミュニティの経済的自立というテーマを描いた衝撃作。Grammy AwardsでRecord of the Yearにノミネート。
▶︎「4:44」(2017) アルバムのタイトル曲。Beyoncéへの謝罪とも読める内省的なリリックは、スーパースターが初めてその鎧を脱いだ瞬間として語り継がれる。