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2005年8月30日、イリノイ州シカゴ出身のKanye Westがセカンドアルバム『Late Registration』をRoc-A-Fella/Def Jamからリリースした。前作『The College Dropout』(2004年)でプロデューサーからラッパーへの転身を果たしたKanyeが、次なる高みを目指して制作した本作は、フィルムスコアの作曲家Jon Brionとの共同プロデュースという異色の布陣によって生み出されたスケールの大きな傑作だ。1977年6月8日生まれのKanyeにとってのセカンドアルバムであり、彼の音楽的野心が初めて完全に花開いた作品といえる。

名盤たる理由

『Late Registration』は2005年のグラミー賞で「Album of the Year」を含む3部門を受賞し、全米ビルボード200で初登場1位を獲得した。商業的な成功のみならず、批評家からも「世代を代表する傑作」と賞賛を受けた本作は、Hip-Hopの可能性を根底から拡張した作品だ。

Jon Brionとのコラボレーションによって生まれたオーケストラルなアレンジは、それまでのHip-Hopの文法では考えられないほどの映画的スケールをもたらした。「Diamonds from Sierra Leone」では西アフリカのダイヤモンド採掘における児童労働問題を告発し、「Gone」ではOtis Reddingのサンプルを大胆に再解釈。「Gold Digger」はRay Charlesの「I Got a Woman」を下敷きにしたサンプリングでジェイミー・フォックスをフィーチャーし、10週連続で全米シングルチャート1位を記録した。ローリング・ストーン誌の「500 Greatest Albums of All Time」でも高く評価されている本作は、Kanyeが単なる「ビートメーカーがラップをやっている」存在ではなく、ポップカルチャー全体を俯瞰する才能であることを証明した。

2026年8月30日でリリースから21周年を迎える。

▶︎ Kanye West – “Gold Digger” ft. Jamie Foxx(2005)

Hype Williams監督によるMV。Ray Charlesの楽曲を下敷きにしたキャッチーなフックとジェイミー・フォックスの熱唱が融合したこの曲は、全米シングルチャートで10週1位を達成した。ピンナップ誌風のビジュアルが批評的論争を呼んだが、商業的には前年のヒット「Jesus Walks」を超えるKanyeの最大のヒット曲となった。

▶︎ Kanye West – “Diamonds from Sierra Leone”(2005)

シエラレオネの紛争ダイヤモンドをテーマにした社会派シングル。シャイニーなシンセとフルオーケストラが合わさったドラマティックなビートの上に、消費社会と紛争の連鎖を問う重いメッセージが乗る。Kanyeがエンターテイメントと社会批評の両立を目指したことが如実に表れた一曲で、本作の深みを象徴するトラックだ。