1982年9月27日、本名Dwayne Michael Carter Jr.ことLil Wayneはルイジアナ州ニューオーリンズ、アップタウン地区のホリグローブで生まれた。11歳という若さでCash Money Recordsと契約し、Hot Boy$のメンバーとしてキャリアをスタート。10代のうちから才能を発揮し、以降30年以上にわたってHip-Hopシーンの中心であり続けている。

Lil Wayneを語る上で欠かせないのが、2000年代のミックステープシーンにおける革命的な存在感だ。”Da Drought 3″をはじめとする無数のミックステープを通じて、彼は正規アルバムのリリースサイクルとは異なる形でシーンの評価を勝ち取り、以降のミックステープ文化そのものを作り変えたと評価されている。

そして『Tha Carter』シリーズは彼のキャリアの核だ。特に2008年の『Tha Carter III』は初週100万枚以上を売り上げ、グラミー賞Best Rap Albumを受賞するなど、彼のキャリアの頂点を象徴する作品となった。2012年9月27日には自身の誕生日に、Billboard Hot 100における楽曲登録数でElvis Presleyを抜き、109曲という記録を打ち立てている。

また、2005年に自身のレーベルYoung Money Entertainmentを設立し、Drake、Nicki Minaj、Tygaといった後のスター選手たちを見出したことも、彼の功績として特筆すべき点だ。オートチューンを取り入れた独自のスタイルは、後のtrapサウンドの発展にも大きな影響を与えている。

2026年で44歳を迎えるLil Wayne。ミックステープ王として、そして稀代のヒットメーカーとして、その存在感は今も色褪せていない。

▶︎ “A Milli”2008年の『Tha Carter III』からのシングルで、ミニマルなビートに乗せた即興的でフリーフォームなリリックが高く評価された楽曲。Lil Wayneのラッパーとしての言葉遊びの巧みさを象徴する代表曲の一つとなっている。

▶︎ “Lollipop”故Static Majorをフィーチャーしたこの曲は、オートチューンを大胆に取り入れたサウンドで大ヒットとなり、Billboard Hot 100で1位を獲得。Lil Wayneのメインストリームでのブレイクを決定づけた一曲であり、以降のHip-Hop/R&Bサウンドにも大きな影響を残した。